「なぜ、こんなに良い提案なのに動いてくれないんだろう?」
そんな経験はないでしょうか。
これまで様々な企業の組織づくり支援や、プレゼン作成のサポートなどに携わってきましたが、長年現場を見てきて感じることがあります。
それは、
人は正しいから動くのではなく、納得したから動く。
ということです。
良いプレゼン資料を作ったのに使われなかった話
以前、プレゼン資料の作成を依頼されたことがありました。
私はかなり時間をかけて作り込みました。
構成も整理し、伝えたいことも明確にし、以前の資料よりも圧倒的に伝わりやすい内容になったと思います。事前の打ち合わせでも好評でした。
納品時には、
「ありがとうございます!すごく良いです!」
と言っていただきました。
私自身も、
「これはきっと成果につながる」
そう思っていました。
しかし数日後、意外な事実を知る
後日、その資料の反響を聞いてみました。
すると驚くことに、ほとんど使われていなかったのです。
理由を聞くと、
「前の資料の方が使いやすいんです。」
「慣れているので話しやすくて。」
「部下にも教えやすいんですよね。」
とのことでした。正直、最初は少しショックでした。
客観的に見れば、新しい資料の方が分かりやすい。
それでも使われなかった。
完成品より大事なもの
その時に気付いたことがあります。
それは、人は完成品だけでは動かない。ということです。
どれだけ優れた提案でも、どれだけ正しい答えでも、自分で考えたわけではない。自分で関わったわけではない。そうなると納得感が生まれにくいのです。
人は、与えられた答えよりも、自分で考えた答えに価値を感じます。
だからこそ、
一方的に教えるより、一緒に考えることが重要なのだと思います。
上手な営業より伝わる人
以前、とある女性経営者の話を聞く機会がありました。
正直に言うと、話し方は決して上手ではありませんでした。
営業テクニックも使っていません。プレゼンも洗練されているとは言えません。ですが、その方は自社の商品について熱く語っていました。
自分がなぜその商品を扱っているのか。
なぜ必要だと思っているのか。
どんな想いがあるのか。
言葉を飾るわけではなく、自分の言葉で話していました。
すると不思議なことに、その話は人の心に伝わるのです。
腹落ちした言葉には力がある
営業やプレゼンのノウハウは大切です。伝え方の技術も必要です。
しかし、それ以上に大切なことがあります。
それは、
自分自身が納得しているかどうか。
腹落ちしている言葉には力があります。自分が信じていない言葉は、どれだけ上手に話しても伝わりません。
逆に、完璧な内容でなくても、自分の中で納得している言葉は人の心を動かします。
チームづくりも同じ
これは組織づくりでも同じだと考えています。
会社の方針。経営理念。新しい取り組み。
どれだけ正しい内容でも、経営者が一方的に決めて伝えるだけでは動かないことがあります。
なぜなら、社員に納得感がないからです。
だから私たちは、答えを与えることよりも、一緒に考えることを大切にしています。
参加することで納得が生まれる。
納得が生まれることで行動が変わる。
行動が変わることで組織が変わる。
そう考えています。
人も組織も、納得した時に動き出す
人は正しいから動くのではありません。納得したから動くのです。
だからこそ、
組織を変えたい。
人材を育てたい。
新しいことに挑戦したい。
顧客に商品を買って貰いたい。
そう考えた時ほど、答えを押し付けるのではなく、一緒に考える時間が必要なのかもしれません。
私たちは、そんな「納得から始まる組織づくり」を大切にしています。