考え方

社員がバラバラに動く会社に足りない、たった一つのこと

「もっと主体的に動いてほしい」
「部署間の連携が悪い」
「同じことを何度も伝えている」

経営者やリーダーから、このような相談をいただくことがあります。
その時に私達が最初に確認するのは、コミュニケーションの方法でも、評価制度でもありません。

社長やリーダーにこんな質問をさせて貰います。

「今やっている事の目的や目標を、メンバー全員が同じ言葉で言えますか?」と。

すると多くの場合、

「うーん・・・言えないかな。」

という答えが返ってきます。
実はここに、多くの組織課題のヒントが隠されています。

そもそもチームとグループの違いはなんでしょうか?
チームとグループは似ているようで大きく違います。

チームとは、
共通の目的を持った2人以上の集団。

一方でグループとは、
ただ集まっているだけの集団。

このように定義しています。

人数がいても、仲が良くても、同じ場所で働いていても、目的が揃っていなければ、それはチームではなくグループかもしれません。

逆にたった2人でも同じ目的を持っていればチームとなり、弊社もそれに該当します。

この目的が大事。これはよく言われる言葉です。
では、なぜ共通の目的が重要なのでしょうか。それは、

目的によって見えるものが変わるからです。

例えば、

「緑色の車を買いたい」

と思った瞬間から、街中で緑色の車がやたらと目につくようになります。今まで見えていなかったわけではありません。ただ、意識していなかっただけです。

これは「カラーバス効果」と呼ばれています。
人は目的を持つことで、

・何を見るか
・何を重要だと判断するか
・どんな情報を集めるか
・どんな行動を取るか

が変わります。

つまり、目的が行動をつくる。
と言っても過言ではありません。

私が学生時代の話です。

ある時、全国大会で何度も優勝に導いている名監督が、臨時コーチとして指導に来てくれました。
練習が始まる前、その監督は部員一人ひとりにこう質問しました。

「お前の目標は何だ?」

部員は50人近くいました。
しかし返ってくる答えは様々でした。

「県大会で優勝したいです」
「レギュラーになることです」
「もっと上手くなりたい」
「全国大会に出たい」

どれも間違いではありません。
ですが、その監督はこう言ったのです。

「それでは勝てない。そんなチームは弱い」

当時の私は、「なぜだろう?」と思いました。
各々、目標を持っているのだから、それで良いのではないかと。

しかし監督は続けてこう話しました。
「強いチームは、全員が同じ目標を言える。」

個人の目標があってもいい。
レギュラーになりたいのもいい。
上手くなりたいのもいい。

でも、チームとして目指す場所が揃っていなければ、本当の意味で強いチームにはなれない。

今振り返ると、とてつもなく大切なことを教わっていたのだと思います。

強いチームとは、能力の高い人が集まったチームではないと思います。もちろん能力やスキルが高い人材は重要です。しかし最も重要なのは、

全員が同じ方向を向いているチームです。

目的が揃うことで、
見るものが揃う。判断基準が揃う。行動が揃う。

だから組織として大きな力を発揮できます。

逆に、それぞれが違う目的を持っていると、どれだけ優秀な人材が集まっていても力は分散してしまいます。

これは企業組織でも同じです。

・社員が主体的に動かない。
・部署間で連携が取れない。
・会議で意見が出ない。
・変化に対応できない。

こうした問題の原因を、
能力不足やコミュニケーション不足だと考えてしまいがちです。

しかし実際には、
目的が共有されていないことが根本原因になっているケースも少なくありません。

会社として目指す方向が曖昧なままでは、社員は何を優先すべきか判断できません。

結果として、指示待ちになったり、部署ごとの最適化が進んだり、組織全体の力が発揮されなくなります。

あなたの会社には、全員が共通して語れる目的がありますか?

そして、社員一人ひとりが同じ言葉でその目的を説明できるでしょうか?

もし答えが「NO」なら、会議の進め方やコミュニケーションのテクニックを学ぶ前に、まずは組織の目的を揃えることが必要かもしれません。

組織の問題は、制度やスキルの問題として語られることが少なくありません。
もちろんそれらも大切です。

しかし、その前に考えたいことがあります。

「私たちは何のために存在しているのか?」

目的が揃うと、見えるものが変わる。会話が変わる。行動が変わる。そして組織が変わり始めます。

強いチームづくりは、
ノウハウの前に「目的の共有」から始まるのではないでしょうか。

あなたの会社では、
社員全員が同じ目的を語れるでしょうか。

もし難しいと感じたなら、そこに組織が変わるヒントがあるかもしれません。

私たちは、対話や経営者の価値観を通じて組織の目的を明確にし、メンバーが同じ方向を向いて進める組織づくりを支援しています。


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