財務・税務

売上を追う会社ほど、キャッシュに苦しむ理由

経営者の多くは、「売上を伸ばすこと」に必死になります。

もちろん、売上は大事です。

会社が成長している実感にもなるし、
周りからの評価にも繋がる。

しかし、国税で23年間、15年にわたり200件以上の法人税務調査をしてきた中で、ある共通点を何度も見てきました。

それは、

「売上は伸びているのに、会社が苦しくなっていく」

という会社です。

税務調査に行く会社を選ぶ時、
こんな決算書を見ることがあります。

「毎期売上は伸びている。
でも、利益率がどんどん下がっている。」

すると調査官としては、

「何か利益調整しているのでは?」
「経費を不自然に増やしているのでは?」

と考えます。

でも実際に調査へ行くと、
そうではないケースが少なくありませんでした。

仕事は増えている。
売上も伸びている。

でも、

・利益がほとんど残らない
・利益率の低い仕事ばかり増えている
・入金より支払いが先行している
・売掛金回収が遅い
・手元現金が少ない

そんな状態だったりします。

つまり、

「忙しいのに、お金が残らない。」

経営者としては、かなり苦しい状態ですよね。

そして、調査官としても、
実はあまり良い状況ではありません。

なぜなら、修正申告をしても、
追徴税額があまり出ないケースが多いから。

それだけ、会社に余力がない。

一般的に言えば、

「黒字ではあるけど、経営が良くなっている感覚がない」

状態です。

そして、この状態が続くと起きるのが、黒字倒産です。

利益は出ている。
でも、明日支払う現金がない。

すると、会社は止まってしまう。

ここで大事なのが、

「利益」と「キャッシュ」は違うということ。

利益は、あくまで会計上の計算結果です。

でも、キャッシュは現実です。

例えば、

・売掛金の回収が遅れる
・在庫を持ちすぎる
・先払いが増える

これだけでも、手元資金は一気に減ります。

つまり、利益が出ていても、
キャッシュがなければ、会社は続けられない。

逆に、国税時代に見てきた中で、不況でも、税務調査でも、
びくともしない会社には共通点がありました。

それは、

「手元キャッシュに余裕があること」

です。

売上が爆発的に高いわけではない。

でも、

・利益率が高い
・無理な拡大をしない
・固定費管理ができている
・お金の流れを把握している

そんな会社は、経営が安定している。

経営において、

売上は「規模」
利益は「効率」
キャッシュは「現実」

だと思っています。

もちろん、売上を追うことを否定するわけではありません。

でも、それ以上に大切なのは、

「会社にいくらキャッシュを残せるか」

という視点。

今の時代、頑張るほど、仕事を増やすほど、
逆に苦しくなる会社も少なくありません。

だからこそ必要なのは、

「もっと売上を増やす」

だけではなく、

「お金が残る構造になっているか?」

を整理すること。
これがとても重要だと感じています。

Phase Shiftでは、
営業・財務・組織を一気通貫で整理しながら、

「今、本当に向き合うべき課題は何か?」

を一緒に整理しています。

会社を守るために、まずは、自社の「キャッシュの現実」
を見直してみませんか?

社長の戦略室では、このような社員になかなか話せない内容などもしっかりとお聞きし、
一緒に今後の戦略を考えるきっかけづくりもご提供します。

社長の『やらない』が決まる!社長の戦略室

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